山羊と狐と海岸で

主に雑記、サッカー(jリーグ、マリノス、代表)、音楽、テレビ、旅行などその他趣味に関してです。

カネコアヤノの魅力について

初の武道館ライブの開催

先日、緊急事態宣言が明けたこともあり、カネコアヤノさんの武道館ライブの追加チケットが再販された。一次、二次抽選で外れていたこともあって諦めていたが、この機会を逃すまいとチケットを確保しようとしたけど席がバンドセット真後ろなので今回は見送り。ただ初の武道館ライブとのことなので先日の「折坂悠太の魅力について」に続いての「カネコアヤノの魅力についてを」書き残したい。

1993年1月 神奈川県生まれのカネコアヤノさんの最大の魅力はなんと言っても一般的なJ-popとは一線を画す「詩的表現」。まるで詩の朗読を聴かされているような心地よさがなんとも言えない気持ちにさせる。個人的に間接的な表現や何か深掘りしてしまうような表現、つまり色々な考え方を持つことができる作品がとても好きで、それがカネコアヤノさんの音楽ととてもマッチした。

言葉は人を惹きつけるもので、日本でも「ニーチェの言葉」やサッカー界でも元日本代表監督 イビチャ・オシムの半生を綴った「オシムの言葉」などが注目を浴びた時期もあった。どちらも哲学的な内容で、意味を、言葉の本質を自身で見出すことが必須だったが、それが人々に受けたのかも知れない。

カネコアヤノさんの作品も何か意味を見出したくなる、考えさせる独特な表現がまた詩的で何よりの魅力と思える。

 

今回も初心者におすすめ、カネコアヤノのおすすめ5選!!

ちなみに個人的にはカネコアヤノさんは2017年発売の2ndEPの「ひかれあい」以降以前ではっきり分かれるため、確実に評価が高まった「ひかれあい」以降の曲に限る。以前の曲も良いものがあるのだけど、今のバンド編成移行はあまりライブでも披露されることが少ないため。(あっても限られた曲が多い)

そしてこれからカネコアヤノを聞く人は「ひかれあい」「祝祭」「燦々」「よすが」を聞くことをおすすめ。「ひかれあい」以前の「来世はアイドル」「恋する惑星」などはのテイストはもう出てこないと思われる。

 

2md EP「ひかれあい」から「とがる」

カネコアヤノが今のバンド編成に近しい形になってからの曲。本人のインタビューで以下の誕生秘話を語っている。

何曲も送ってボツにされて。ふざけるなと思って、その怒りの気持ちから生まれたところもあります(笑)。その場でばーって書いていて、作ってやる!! みたいな感じで作りました。

斉藤和義の「歩いて帰ろう」も同じ様に、怒りから書き上げる曲が名曲や名作に繋がることはよくある。終盤の「ヘイヘイヘイ」から始まる疾走感はカネコアヤノ史上最高瞬間風速を叩き出した作品だと思う。歌詞にある通り、この「ひかれあい」のリリースからカネコアヤノは一気に作風や勢いが変わって行く。

ototoy.jp

 

2md EP「ひかれあい」から「天使とスーパーカー」

カネコアヤノバンドはもちろん誰ひとり欠かせないのは前提として、その中でより楽曲に大きな影響があるのが元 踊ってばかりの国のギタリスト 林宏敏さんがインタビュー当時に

“天使とスーパーカー”は、自分のこれまでのギタリスト人生のなかでいちばんいいギターが弾けたと思っているんですよ。

と、語っているほど。このインタビューは「ひかれあい」制作にあたってなのでとても良記事。

mikiki.tokyo.jp

もちろんギターも最高にいいのだけど個人的に一番良かったのは歌詞の一部。

みんなが月を見てる隙 くちびるの先 夢の跡

この詩が素敵すぎた。カネコアヤノの詩的センスに脱帽。

 

③アルバム「祝祭」から「恋しい日々」

このアルバムから現行の4人になってカネコアヤノさん自身が「実質の1stアルバム」と位置付けた作品。ライブでは1、2を争う盛り上がり曲かも知れない。それはなんて言っても「冷たいレモンと炭酸のやつ」の箇所で「炭酸のやーつー!」と観客が返すので定番になっていた気がした。カネコアヤノさん自身はインタビューでキリンレモン的な飲み物のことを言っていたような表現だったけど、こちとらは完全に居酒屋で「冷たいレモンと炭酸のやーつー!」と言いながらレモンサワーをがぶ飲みするのであった。

kanekoayano.net

 

④アルバム「燦々」から「布と皮膚」

2020年のCDショップ大賞〈青〉受賞作品の「燦々」。このアルバムではギタリスト林さんがバンジョーをめちゃくちゃ使用。それがまたいい味でいい味でギターも満足に弾けないのにバンジョーを買おうかと思ったくらい。ちなみに本村氏のベースもとてもかっこいいのです。

個人的にあまり得意でない歌詞として、エロさ全開な官能的な表現はあまり好きでなく、例えば官能小説からインスピレーションを受けていると公言しているあいみょんの官能的な歌詞の曲とかは苦手だった。

ただ、この「布と皮膚」に関しては下品でない、けどなんか状況が想像できる絶妙なラインでこれまたとても良い詩。この加減は本人も意識しているようでインタビューでも以下のように答えていて、すごい共感したのであった。

私、奇をてらったエロがすごく嫌いで。〜〜、品は大事です。なんかあるんですよ、感覚的に。そこからはみ出すと、「あ、これはダメだ。消し消し消し」みたいなときもある(笑)。

www.cinra.net

わかるぜ!!最高だぜ!!!カネコアヤノ氏!!!

 

⑤「よすが」から「栄えた街」

「祝祭」「燦々」に続いてまたもや名盤の「よすが」。はっきり言って「燦々」を越えるの難しいのでは?と思った中、「燦々」と同等、もしくはそれ以上の作品が誕生。特に1曲目の「抱擁」〜5曲目「栄えた街」の流れはライムスター宇多丸師匠の言葉を借りると個人的に5億点を叩き出した。音楽的知見は相変わらずないけどサウンド的な要素だと「燦々」よりも好きかもしれない。

本人曰く、「コロナ禍で出来た曲」とは言いたくなかったようだが、コロナ禍の世情が多く現れた作品。個人的に、2番目のインタビューでこんな時代だから、支えあって生きていくことにとても共感を覚えるインタビューでした。

ただなぜこのインタビューの撮影は全編オール北区での撮影なのか。呼んでくれれば行ったのに。

北沢:実際にこうだった、って思う人は多いんじゃないかな。そういう意味で、これはみんなのアルバムだと思う。<憎らしい暑い夏も / 今では恋しく思えるよ>って、今年はどうかわからないけど、去年はどこへも行けない夏だったから。

カネコ:つらかった。合宿はあったけど、どこにも行ってないですからね。

北沢:<庭には皮肉にも花が咲く>って、たしかに皮肉にも、だよね。

カネコ:うん、花には関係がないですから。

 

ラストヴァースの<いつまでも守りあおうね 私たちは>から、<上手に泳げなくても ふたりだけは>って約束を交わす場面で最後を締めるところも相当グッとくる。あの過酷な状況の下で、よくぞここまで射程距離の長い奥行きのある歌を生み出したなー、すごいよカネコさん⋯⋯! って感動した。これは、去年身の周りで起きた出来事を焼きつけてる歌でもあるんじゃない?

カネコ:うん、そうですね。支え合いだったなって感じですかね。いや、「だったな」じゃなくて「ですね」かな。守り、守られ、っていう感じはこれからもそうだなって思います。だから、ちゃんと話をしたいって思いますね。

www.cinra.net

 

以上が5選でしたが、はっきり言ってカネコアヤノさんの曲を5つに絞るのはめちゃくちゃ難しい。

ただ今悲劇的なのは、このブログを書いてる中で、「やっぱり真後ろだとしても初武道館だし、行っておこうかな」と思ってチケットぴあで確保しようと検索。

無事、予定販売数終了。

カネコアヤノ風に言えば「余裕をこいたら売り切れのやーつー」だった。後悔先立たず。